羽毛布団の寿命ってどれぐらい?
特にこの時期、お客様からよく質問されます。
縫製製品の寿命って一概には言えないところがありますね。
よく人目につく品物、例えばアパレルなら見た目が悪くなってきたら寿命。
ただ、外に持ち出さない品物になるとその寿命は人それぞれになってきます。
寝具類などはその代表例ではないでしょうか?
その中から羽毛ふとんだけに絞って寿命を考えていきます。
見た目の変化で最も大きいのは羽毛ふとんのその「ボリューム」です。
いわゆる嵩高(かさだか)ですね。
別に暖かさが問題ないならボリュームが多少減っても支障はありません。
しかし、中身の羽毛が減った事でボリュームがなくなるのは大問題です。
中身が減るのであればどこからか羽毛が吹き出しています。
例えば下の画像の羽毛布団。
一見、普通の羽毛ふとんのいわゆる襟元(えりもと)ですね。
これをもう少し近くで見てみると・・・
汗汚れで生地が変色し、劣化が進んでいる事がわかります。
直径は2、3mmの小さな穴ですが、羽毛ふとんが吹き出すには充分な穴です。
このブログをご覧のあなたも、お布団のカバーを交換する度に羽毛が飛び出してきて嫌な思いをされた事はありませんか?
このように生地の汚れが原因で傷みが進むと、最終的に羽毛が飛び出るほどの小さな穴があきます。
これが最もわかりやすい羽毛布団の寿命といえると思います。
羽毛布団の寿命を延ばすためにはどうすれば?
目に見える汚れが蓄積する前に定期的に丸洗いする事です。
生地に付着した汗は酸化し、生地を傷める大きな原因となります。
しかし、「洗えばいい」というわけでないのが羽毛布団!
羽毛ふとんの洗濯手段は様々。例えば
・ご家庭で踏み洗い
・ご家庭の洗濯機で洗う
・コインランドリーで洗う
・クリーニング屋さんに依頼
それぞれ費用や、かかる時間に差はありますが。
「洗う」という事に関しては一緒のはず。
しかし、やがて羽毛ふとんの状態に差がついてしまうのです・・・
少し長くなってしまうので次回に続きます。